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適切な意思決定支援に関する指針

策定日:令和8年(2026年)1月30日

1.基本方針

人生の最終段階を迎える患者が、その人らしい最期を迎えられるよう、医師を含む多職種で構成される医療・ケアチームが、患者およびその家族等に対して適切な説明と話し合いを行い、患者本人の意思決定を尊重した医療・ケアの提供に努める。

(規範:厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」)

2.「人生の最終段階」の定義

「人生の最終段階」とは、患者の状態を踏まえ、多職種で構成される医療・ケアチームが判断するものとする。

3.人生の最終段階における医療・ケアの在り方

3-1 意思決定支援と本人の意思の尊重

医師等の医療従事者から適切な情報提供と説明を受けたうえで、患者本人が医療・ケアチームと十分な話し合いを行い、本人の意思決定を基本として人生の最終段階における医療・ケアを進めるものとする。

本人の意思は時間の経過や心身の状態の変化に伴い変わりうるものであることを踏まえ、医療・ケアチームは本人がその都度自らの意思を表明・伝達できるよう継続的に支援し、繰り返し話し合いを行うものとする。

また、本人が意思を伝えられない状態になる可能性があることから、信頼できる家族等も交えて話し合いを重ねることとする。その際に備え、本人が意思を推定する代理人をあらかじめ定めておくことが重要である。

3-2 医療・ケア行為の判断

医療・ケア行為の開始・不開始、内容の変更および中止等については、医療・ケアチームが医学的妥当性と適切性に基づき、慎重に判断するものとする。

3-3 緩和ケアおよび総合的支援

医療・ケアチームは、可能な限り疼痛その他の不快な症状を十分に緩和するとともに、本人・家族等への精神的・社会的支援を含む総合的な医療・ケアを提供するものとする。

3-4 積極的安楽死の除外

生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は、本指針の対象としない。

4.人生の最終段階における医療・ケアの方針決定手続き

4-1 本人の意思が確認できる場合

ⅰ.合意形成と方針決定

専門的な医学的検討のもと、医師等から適切な情報提供と説明を行う。その後、本人と医療・ケアチームが十分に話し合ったうえで本人による意思決定を基本とし、チームとして方針を決定する。

ⅱ.継続的な意思確認と更新

時間の経過や心身の状態・医学的評価の変化に応じて本人の意思は変わりうることから、医療・ケアチームは適宜情報提供と支援を行い、本人および家族等も含めた話し合いを繰り返し行うものとする。

ⅲ.文書化

話し合いの内容はその都度文書化し、「積極的な延命治療を望まない旨の申し出書」「蘇生措置を望まない旨の申し出書」等も適宜活用するものとする。これらの書類はいつでも変更できる。

4-2 本人の意思が確認できない場合

ⅰ.家族等による推定意思の尊重

家族等が本人の意思を推定できる場合は、その推定意思を尊重し、本人にとっての最善の方針をとる。

ⅱ.家族等との協議による最善方針の決定

家族等が意思を推定できない場合は、家族等と十分に話し合ったうえで本人にとっての最善の方針をとる。状況の変化に応じてこのプロセスを繰り返し行うものとする。

ⅲ.家族等が不在または判断を委ねる場合

家族等がいない場合、または家族等が判断を医療・ケアチームに委ねる場合は、チームとして本人にとっての最善の方針をとる。

ⅳ.文書化

話し合いの内容はその都度文書化し、上記申し出書等も適宜活用するものとする。これらの書類はいつでも変更できる。

4-3 院内多職種による検討の場の設置

以下のいずれかに該当する場合は、院内で多職種による検討を行い、方針等について助言を得るものとする。

  • 心身の状態等により、医療・ケア内容の決定が困難な場合
  • 本人と医療・ケアチームとの間で、妥当・適切な医療・ケア内容について合意が得られない場合
  • 家族等の間で意見がまとまらない場合、または家族等と医療・ケアチームとの間で合意が得られない場合

策定日:令和8年1月30日  医療法人環永会 南條内科 院長 平田慎治