在宅酸素療法
呼吸器疾患で血液中の酸素が低い状態が続く方には、在宅酸素療法(HOT)という治療を行います。毎日酸素を吸入することでCOPDなどによる慢性呼吸不全の方で、生存期間が長くなることが臨床試験で示されています。
在宅酸素療法の対象
在宅酸素療法の対象は、高度慢性呼吸不全以外にも、肺高血圧症、慢性心不全、チアノーゼ型先天性心疾患、重度の群発頭痛などがあります。
高度慢性呼吸不全では、基本的には動脈血酸素分圧55mmHg以下か、動脈血酸素分圧60mmHg以下で睡眠時または運動負荷時に著しい低酸素血症を来し、医師が在宅酸素療法を必要と認めた場合が適応です。
慢性心不全では、医師がNYHAⅢ度以上と判断し、睡眠時のチェーンストークス呼吸がみられ、無呼吸低呼吸指数が20以上であることが睡眠ポリグラフィーで確認された場合が適応です。
群発頭痛では、群発期間中で、1日平均1回以上の頭痛発作を認めている場合が適応です。睡眠ポリグラフィー検査は実施が必要ですが、値にかかわらず導入が可能です。
基礎疾患の内訳
2021年の国内の統計では、在宅酸素療法をされる患者さんの病気上位5つは、COPD 37%、間質性肺炎 30%、肺がん6%、肺高血圧症 4%、気管支拡張症 3%であったというデータがあります。
注意点
一方、COPDなどで二酸化炭素がたまりやすい体質の方では、酸素を多くし過ぎるとまれに二酸化炭素が上昇し、CO2ナルコーシス(強い眠気や意識障害)を起こすことがあります。酸素投与は目標の酸素飽和度をめざして調整することが大事です。
まとめ
当院では在宅酸素療法が可能です。
総合病院で在宅酸素療法が導入されたあとのフォローも引き継ぎさせて頂きます。
生活の負担も考えながら、個別に適切な使用方法や流量を相談して決めていきます。
参考:
呼吸不全に関する在宅ケア白書2024

