夏の熱中症対策・予防について|症状・リスク・受診の目安をわかりやすく解説
連日の猛暑、いかがお過ごしですか? 今回は、ご家庭で今日から実践できる最新の熱中症対策と、万が一のときの応急処置をご紹介します。
近年の猛暑の影響もあり、2025年の全国の熱中症救急搬送者数は100,510人で調査開始以来最多を記録しました。2026年は、5月1日から7月19日までの累計速報値で24,430人と、さらに増加しています。毎年1,000人を超える死亡者が報告されるなど深刻な状況が続いています。
実は2024年に熱中症のガイドラインが10年ぶりに新しくなっています。今回の改訂では、深部体温を40.0℃以上かつ意識障害を伴う最重症例を「Ⅳ度」と新たに定義しており、速やかに身体を冷やす「Active Cooling(積極的な身体の冷却)」の重要性が強調されています。
1. こんな症状は要注意!見逃せない熱中症のサイン
熱中症は段階的に進行します。「おかしいな」と思ったらすぐに対処しましょう。
- 軽度:立ちくらみ、めまい、こむら返り、大量の汗
- 中等度:ガンガンする頭痛、吐き気、体がだるい
- 重度:返事がおかしい、真っ直ぐ歩けない、意識がない
※40℃で意識が悪い場合には最重症の可能性があり、速やかに医療機関を受診してください。
2. 家でできる正しい応急処置のコツ
熱中症が疑われたら、一刻も早く体を直接冷やすことが大切です。
氷や濡れタオルで体を冷やす:
首の周り、脇の下、太ももの付け根などを氷のうや保冷剤で冷やしたり、皮膚に水をかけて扇風機で風を当てたりして冷やします。
市販の解熱鎮痛薬は飲まないで!:
熱があるからといって、市販の風邪薬や解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンやアスピリンなど)を飲んではいけません。熱中症の熱には効果がないばかりか、肝臓や腎臓に負担をかけて状態を悪化させる危険があります。
3. お子様・お年寄り・持病のある方は特に注意
高齢者やお子様、糖尿病や心臓病などの持病がある方、血圧の薬や利尿薬を飲んでいる方は、熱中症のリスクが格段に高くなります。
特にお子様の車内放置は、エアコンを止めてからわずか15分で危険な温度に達するため、短時間でも絶対に一人にしてはいけません。
4. 暑さに強い体をつくる「暑熱順化」
本格的な夏が来る前に、ウォーキングや軽い運動で日常的に汗をかく習慣をつけ、体を暑さに慣らしておくこと(暑熱順化)が優れた予防策になります。
ご自身やご家族の体調で気になることがあれば、いつでも当院にご相談ください。