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日本人の2人に1人が「がんになる時代」に、胃・大腸・肺の検診を、40代から考える

「がんは他人ごと」と思う方も多いかもしれません。しかし現在、日本人の約2人に1人が生涯に一度はがんと診断されると報告されています(国立がん研究センター「がん統計」より)。

しかし、がんは「診断=終わり」ではありません。早期に発見できれば、治療の選択肢が広がり、日常生活への影響も大きく変わります。そのために欠かせないのが、定期的ながん検診です。

この記事では、40代から特に意識していただきたい「胃がん・大腸がん・肺がん」の3種類の検診について、検診の種類や受診のタイミングをわかりやすくご紹介します。


日本人の2人に1人ががんになる時代

国立がん研究センターの統計によると、日本人が生涯のうちにがんと診断される確率は男性で65.5%、女性で51.2%(2019年データ)とされています。つまり、男性は3人に2人、女性は2人に1人という水準です。

がんのリスクは年齢とともに上昇します。「まだ若いから大丈夫」と油断せず、この時期から検診の習慣をつけることが、その後の健康を守る第一歩になります。

また、がん検診には「自覚症状のない段階で見つける」という大きな役割があります。症状が出てから受診するより、定期的に検診を受けるほうが早期発見につながりやすいことは、多くの研究で示されています。


40代から始めたい3つのがん検診

胃がん検診(胃カメラ・バリウム)

胃がんは日本人に多いがんの一つで、ピロリ菌感染や塩分の多い食事習慣がリスク因子として知られています。早期の胃がんはほとんど自覚症状がないため、定期検診が特に重要です。

主な検診方法には次の2種類があります。

  • 胃カメラ(内視鏡検査):胃の内部を直接カメラで観察します。小さな病変も見つけやすく、疑わしい部分があればその場で組織を採取(生検)できます。近年はより細いスコープを使う「経鼻胃カメラ」も選択肢の一つです
  • バリウム検査(X線検査):バリウムを飲んで胃の形や粘膜の異常をX線で調べます。異常が指摘された場合は、内視鏡による精密検査が勧められます

厚生労働省のがん検診指針では、40歳以上を対象として定期検診が推奨されています。ピロリ菌感染歴のある方や、家族に胃がんの方がいる場合は、かかりつけ医へご相談ください。

大腸がん検診(便潜血・大腸カメラ)

大腸がんは近年増加傾向にあり、男女ともに死亡数が多いがんの一つです。食生活の欧米化や運動不足がリスクを高めるとされており、40代から積極的に検診を受けることが勧められます。

  • 便潜血検査(2日法):2日分の便を採取して、便に血が混じっていないか調べます。痛みなく自宅で行えるため、まず最初に受けやすい検査です。異常が出た場合は大腸カメラで精密検査を行います
  • 大腸カメラ(大腸内視鏡検査):大腸の内部をカメラで直接観察します。ポリープが見つかった場合はその場で切除できることもあり、がんの予防にもつながります

便潜血検査は市区町村のがん検診で年1回受けられることが多いため、まずは健診の機会を活用してみてください。

肺がん検診(胸部X線・CT)

肺がんは、日本人のがん死亡数で男性1位・女性2位(2022年)を占める重篤ながんです。喫煙が最大のリスク因子ですが、非喫煙者にも発生します。肺がんは症状が出にくく、咳・血痰・息切れが現れたときにはすでに進行していることも少なくありません。

  • 胸部X線検査:肺の影や形の変化を調べる基本の検査です。市区町村のがん検診や職場健診に含まれていることが多く、まずここから始められます
  • 胸部CT検査:X線より詳細に肺の断面を撮影できます。当院では肺がんCT検診認定医師・放射線診断専門医が読影しています

喫煙歴のある方、職場で粉塵や有害物質を扱う方は、医師へ相談のうえ積極的に検診を受けることをお勧めします。


検診で「早期発見」できると何が変わる?

がんが早期に発見できた場合、その後の経過が大きく変わることがあります。一般的に、早期(ステージI)の段階で発見されると治療後の生存率が高くなることが多く、体への負担が少ない治療を選択できる可能性も広がります。

たとえば胃がんの場合、粘膜内にとどまる「早期胃がん」であれば、内視鏡による切除で済むことがあります。大腸がんも、粘膜内のポリープ段階で発見できれば内視鏡切除で対処できることが多く、開腹手術が不要なケースもあります。

逆に、症状が出てから受診すると、すでに進行している場合も少なくありません。「症状がないから大丈夫」ではなく、「症状がないうちに確認する」という発想が、がん検診の本質です。

もちろん、検診で必ず発見できるわけではなく、検診の種類や精度によっても異なります。検診はあくまで「発見の機会」であり、異常を指摘されたら精密検査を受けることが大切です。


まとめ・当院でのがん検診について

40代は、仕事や家庭で忙しい一方、体の変化が出始める時期でもあります。「時間がない」「怖くて受けたくない」という気持ちもわかりますが、まずは年に一度の検診から始めてみませんか。

当院(南條内科)では、以下のがん関連の検査・相談に対応しています。

  • 胃カメラ(経口・経鼻)による胃がん検診・ピロリ菌検査
  • 大腸カメラによる大腸がん検診・ポリープ切除
  • 胸部CT(肺がんCT検診)・胸部X線による肺がん検診

「どの検診を受ければいいかわからない」「健診で要精密検査と言われた」など、お気軽にご相談ください。あなたの年齢・生活習慣・ご家族の病歴などをふまえて、担当医が一緒に考えます。

担当・関連診療科

胃がん・大腸がん・肺がん検診に関するご相談・ご予約は 内科(消化器・呼吸器) までお気軽にどうぞ。健診で異常を指摘された方、初めてがん検診を受けたい方もお気軽にご相談ください。

監修: 院長 平田 慎治(日本内科学会 総合内科専門医)

最終更新: 2026 年 6 月 21 日

本ページの情報は一般的な医学情報であり、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状の判断は必ず医師の診察を受けてください。検査の必要性・適応は診察に基づく医師の判断によります。妊娠中・妊娠の可能性がある方、造影剤アレルギーや腎機能障害のある方は事前に必ずお申し出ください。